魔法のリノベ（月曜夜10時／フジテレビ）
特に注目していなかったのに、すごい拾い物かも！めっちゃいい！
まずは短い町のイメージカットの後にいきなり依頼者のキッチンから。理想のアイランドキッチンのはずが奥さんが片付けが上手くできず、旦那さんがキッチンを見えないようにしたいとまるふく工務店の福山玄之介（間宮祥太朗）に相談している。ポイントは奥さんが伏し目がちで発した「料理は私の担当で」なんだけど、玄之介気付かず！玄之介は旦那さんの言う通り、キッチンを別の部屋にする形で提案するが、競合相手、大手のグローバルDホームの真行寺小梅（波瑠）の提案した「ライフオーガナイズ、生活感覚に寄り添ったリノベーション」が奥さんのハートを射止め、決定する。実は奥さんは、社会復帰を希望していて共働きをしながら、キッチンは旦那と二人で立ちたいと思っていた。それに寄り添った形で提案した小梅の勝ち！
で、この夫婦は橋本淳と森カンナ（なつみかん！）が演じてた。ゲスト出演の夫婦が誰かも楽しみになりそう！
小梅と玄之介の出会いはここであったんだけど、しばらくしてからが本筋。玄之介の父親でまるふく工務店社長福山蔵之介（遠藤憲一）が業績芳しくないまるふく工務店に突如新しい社員を連れてくる。それが山友だちの小梅！一件も契約をとったことがない玄之介は小梅とコンビを組むことに。
リノベ二件目のお家は「時が止まった家」。築60年の縁側のある家に住んでる西崎夫妻は寺脇康文と中山美穂（豪華！）。旦那さんは家をディスりまくってリノベにノリノリ。奥さんは終始黙ってる。帰り道、テンプレな家族像からバリキャリの奥さんには名刺を渡さず、料理担当は旦那さんなのに奥さんにキッチンの話をした玄之介に注意する小梅。「営業に入ったら五感を研ぎ澄まさなきゃダメです！」小梅プ～ロ～！！
職人さんあやすのも上手く、玄之介の弟、龍之介からの「（大手辞めてウチに来るなんて）人間関係やらかしちゃった？」にもサラリと返す小梅。完璧だな、オイ！と思ったら人間らしい等身大のところも仕草や言動にしっかり出してきて人間らしくていい！
再度、夫婦の元を訪れた帰り道、グローバルDホームで小梅とコンビを組んでいた久保寺と会う。ここでも競合していたのだ。二人の様子から小梅の揉めた相手が久保寺だと玄之介は察する。四百万の予算の中で客のニーズに合うように考えるまるふく工務店の愉快な仲間たち（言葉のキャッチボールも面白い！）。予算内で最善の策を考えるが奥さんは乗り気にならない。
グローバルDホームは家の古さを強調し、全面リホームを提案。夫妻はグローバルを選ぶ。小梅と玄之介は奥さんが家のことを悪く言われている時にいい顔をしていないことに気付いて新たな提案をすることに。グローバルとはまだ本契約ではないことからショールームを見学中の夫妻の元を訪れる。
実は持ち家は奥さんの両親から譲り受けたもので、奥さんにとっては古くても思い入れのあるものだった。大好きな縁側も残し、貴重な柱も有効に再利用、元の良さを残してリノベを提案したまるふく工務店と西崎夫妻は本契約する。ここで小梅から出た言葉が「リノベは魔法なんです」。キター！！！！
夏クール、バディものも乱立してるけど、どちらが立ちすぎるでもなく個性で固めるでもなく絶妙な塩梅で二人が輝くこの構成力！脚本家さん誰！上田誠さん？存じ上げなくてすいませんっっ（サマータイムブルースの方ですか？）。素晴らしいの一言です！
さらに途中で差し込まれる模型のカットも、リノベ後の部屋カットとの交互もゲームの魔法団に例える一手間というか作業的にはかなり手間がかかるだろうに小気味良く入れてて、一カット一カット目を楽しませてくれる。超優秀なスタッフさんが揃ってるのでは？関テレ凄い！とにかくきちんと見なくちゃもったいない！
いいところはホントにいっぱいで最初に人物紹介がてらにテロップごと説明があるドラマも多い中で、ドラマが進むに連れて玄之介に子どもがいたり、社長の息子だったり、話の中で自然とわかってくるところや、セリフの言い回し、山を上手く取り入れてドラマの中にアクセントを与えてたり、一つ一つ拾ってたら終わらないくらいあるのよ。
小梅は同じ会社に勤めていた元カレに社内で二股され、さらに小梅が悪者にされて会社に居づらくなって辞めたんだけど、波瑠さんの元カレに裏切られたドラマと言えば名作「G線場のあなたと私」があったけど、今回はお仕事ドラマだし、繊細にキャラを変えてて楽しみしかない。
家を売るといえば「家売る女」だけど、あちらがキャラで押してるなら、こちらは誇張し過ぎず各キャラクターが描かれている。役者さんの腕も鳴るよね！
そして何より提案されるリノベが魅力的！CMとかでも入ってるけど、家に まつわる各社スポンサーがしっかりバックアップしてるのでは？
契約がとれて打ち上げがてら飲んでたら小梅が前の会社を辞めた理由を玄之介に話して、小梅の失恋話を上回る次男の弟に嫁を奪われた玄之介の話に驚きつつの、近所のおばあちゃんのキッチン詰まりをいつも三千円で修理していたらついにリフォーム任せてもらえたって電話に喜んで、ホッコリですよ。
小梅はホームページから削除したまるふくろうを復活させて、エンディング曲へ。曲が流れる中でリフォームした後の幸せそうな西崎夫妻が見られるのがいい！こんな未来があるならリノベは魔法だよね。
最後にちょこっと差し込まれた蔵之介の感じとかまるふく工務店、まだまだ大変そうだけど、この調子で月曜の夜をちょっと照らしてくれるとありがたい。
1話見逃した人、配信で絶対見てほしい！夏クールの1話でダントツのNo.1！！
ふくろうメソッド！まるふくろう好きになりそうだ！
