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初恋の悪魔 第3話 感想

初恋の悪魔(土曜夜10時/日テレ)

 

なにこの密度!一話完結の事件の中にメイン4人の心情とか問題とかに触れるテーマを忍ばせつつ、全話を通して繋がっていく悠日の 兄が亡くなった事件、星砂の解離性同一症( しかもそれが悠日の兄の死と繋がりがある)、鈴之介の隣人問題、 琉夏の渚への想い(テーマが小さくて可愛い)、そして鈴之介と悠日の星砂への想いとが無理なく軽妙に織り交ぜられて一時間のドラマになってるんですよ。凄すぎる!

 

いや〜、1話の感想で「視聴者がキャラクターを愛おしくなってきたら大成功だろうなぁ」と書きましたが、もうね、 愛おしいですよ。星砂の優しさには「そりゃ好きになっちゃうぜ」だし、琉夏に関しては「小鳥ん」って呼びたいし、悠日の膝で眠って琉夏の言う事聞いてピンクのシャツ着ちゃう鈴之介には愛しさしかないし、悠日の情けない人間らしさと全ての人に優しい人柄が幸せになってくれ!としか思えないしでもう、大成功!!!

なんかね、捜査権のない4人はさ、方向性は違えど孤立した人生だったはずで、でも今は自分を見せても離れない存在が3人も出来たってのがね。だからこそ、それぞれに甘える部分もあるし涙が出るような話もできるわけで。にしても鈴之介よ、自分の気持ちはわからないのに悠日の気持ちはわかるんだなぁ。

 

なんてったって、演技力オバケ4人がメインですから、心の機微とか、目線や仕草、言葉の間とかで見せ放題よ。前回の仲野太賀くんの泣きの芝居もさすがだったけど、今回の松岡茉優ちゃんの人格が入れ替わる瞬間ね。最初に悠日と居酒屋にいった時にトマト嫌いな会話があったから、こりゃ利用してくるなとは思ったけど、 トマトをバクバクっと食べた後のあの一瞬では人格が変わらない揺らぎの芝居ね。人格が変わった後の言葉を発する時の息の量とかね。演技巧者なことはわかってるけど予想以上の演技で魅せてくれて嬉しいかぎり。ほんと、 お顔だけで選ばなかった偉い人サンキュー(松岡茉優ちゃんは可愛いけどさ)!!!!

 

毎話ドラマ中に出てくるセリフにぐっときて(今回は居酒屋で星砂が悠日に言った「まぁ、無い物ねだりって言うけどさ、普通の人とか特別な人とか、そんなの無いと思うんだ。ただ誰かと出会った時にそれが変わるんだよ。平凡な人を平凡だと思わない人が現れる。異常な人を異常だと思わない人が現れる。それが人と人との出会いの美しいところなんじゃないか」ってやつ!ほんとそう!首もげるほど頷いた。そしてその後に悠日に「あたしにはあんたは平凡な人に見えないよ、特別な人だ」って、そんなん言われたらめっちゃ好きになる~。星砂って独特な話し言葉なのに違和感感じさせないところも松岡茉優ちゃんうまいわ~)、でもグッときてたら星砂が悠日の兄ちゃんの携帯持ってるって急展開が待っていて、でもその急展開が突拍子ないわけでもなく自然で(絶妙な伏線いっぱいあったからね)不快じゃなくて。

最後に出て来た白T短パンの雪松が不気味だし、鈴之介の家に盗聴器ってどういうこと?だし、次回も楽しみで仕方ない。 そしてこのクオリティー、まさかの日テレなのね。 日テレやれば出来るじゃ〜ん。

 

ちなみに男子4人の苗字には動物が入ってるのに星砂には入ってないの、なんでだろう(馬淵悠日、鹿浜鈴之介、小鳥琉夏、摘木星砂)。ドラマが始まる前は馬淵と鹿浜で「馬鹿」なのかぁって思ってたけど、今は全然気にならない(2人を強調するドラマかと思ってたけどそうじゃないから。後で何かあったりするかな)。 皆名前が独特だけど、何か意味があるのかなぁ。 そこまで想像させてくれる「初恋の悪魔」、必見だよ〜。